山の知識UP

5分間でわかる凹地

会報誌(こまくさ便り)2021年7月号より

「5分間でわかる凹地」

等高線は1周して必ずつながっています。通常、1/25,000の地図では、等高線の内側が10m(主曲線)ごとに高くなっており、最も内側の小さな輪がピークとなっています。図1(左)は、房総・人骨山周辺の1/25,000の地図を拡大したものです。人骨山ではそのピークに三角点が設置されています。
1/25,000の地図には、同じように等高線が1周してつながっている似たような地図記号があります。しかしその地図記号をよく見ると、等高線に矢印やヒゲがついています(図1右)。


そこでちょっとだけ今回は、「5分間でわかる凹地」について述べてみます。

☞ 凹地も等高線が閉じた地点
図1(右)は凹地(おうち)を示す地図記号です。等高線は1周してつながっていますが、等高線の内側が高くなるのではなく、1/25,000地図では10mごとに低くなっている地点を表示します。ピークとは逆になります。つまり、凹地は地表の限られた部分だけがへこんでいる地形を表すものです。へこんでいる地形のサイズについては、等高線の短径が1/25,000の地図上で3mm未満のものを凹地(小)(等高線に矢印)、地図上で3mm以上のものを凹地(大)(等高線内側にヒゲ)として表示し、区別しています。
1/25,000の地図では、1cm=250m(1/25,000➡25,000➡250m:縮尺の分母の末尾0を2つとると計算しやすい) ですので、1mmは25mとなります。実際には、凹地(小)は短径が75m未満の、凹地(大)は短径が75m以上のそれぞれへこんだ地点ということになります。凹地は一体、どのようなところにあるのでしょうか?

☞ 凹地は火口やカルスト台地などで表示されることが多い

図2 羊蹄山の火口周辺の1/25,000地図を拡大(上)した図と、その断面図(下)。 いずれも国土地理院から引用し、加工

凹地の表示は火山地帯の火口などで目にすることが多いです。図2は、北海道・羊蹄山の1/25,000地図の拡大図とその断面図を示したものです。羊蹄山は蝦夷富士といわれるだけある秀麗な山で、個人的には2回登りました。等高線が閉じたピーク(拡大が小さく判りづらいですが)と凹地(火口)の両方の地図記号が表示されています。断面図からは火口底と火口縁との標高差は高いところで200m 近くもあり、火口径は約 750m あることがわかります。
凹地の表示は火山地帯でなくとも目にすることがあります。例えば、カルスト台地で有名な山口県・秋吉台周辺では、1/25,000 地図上に凹地の(大)と(小)記号が多数表示されています。一度、確かめてみてください。
その他に、南房総でも凹地(大)記号が表示される地点を見つけましたが、周辺の様子からどうも貯水されていない溜池跡のようにも推測されます。(記 佐藤拓夫)

 

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